東京高等裁判所 昭和63年(行ケ)234号 判決
一 請求の原因一ないし三(特許庁における手続の経緯、本願発明の要旨、本件審決の理由の要点)については、当事者間に争いがない。
二 本願発明の概要
成立に争いのない甲第二、第三号証(本願発明の特許公告公報及び昭和五八年八月二二日付手続補正書。以下「本願明細書」という。)によれば、本願発明は、放電加工装置、特に加工用パルス発生電源の改良に関するものであること、放電加工装置において、従来パルス発生回路としてコンデンサの放充電を用いるものとかマルチバイブレータ等が利用されているが、これらは、パルス幅、休止幅、周波数等を目的に応じて変更するには一つ一つ抵抗、コンデンサ等の複雑な切換調整をする必要があり、その変更範囲にも限度があり、任意に目的とするパルスを発生できず、また、パルス発生回路の出力パルスと加工間隙の放電とは必ずしも一致しないので、この加工間隙の放電パルスを一定に制御するためには加工間隙の状態変化に応じてパルス発生回路を制御してやる必要があり、このため従来は加工間隙の平均電圧等を信号として行つているが、このアナログ信号によつては刻々変化する間隙の状態にアダプテイブに制御できず、ガス中放電、アーク放電等の異常放電を続けて加工面を悪化したり、異常放電が続くことによつて特に加工液が噴流できないとか、深孔加工する場合に全く加工がストツプしてしまつたりする欠点があつたこと、本願発明は、これらの欠点を改善するために発明されたものであり、同目的を達成するために前記本願発明の要旨のとおりの構成を採択したものであつて(甲第二号証三欄一九行ないし四欄六行)、これにより、時間設定回路のカウンタのカウント数の選択切換設定によつて荒加工から仕上加工までの広範囲に亘つて任意のパルスを発生させることができ、しかも、時間設定回路にはオンタイムとオフタイムを互いに独立して設定するためのカウンタのカウント数を切換設定する装置を設けているからオンパルス幅とオフパルス幅とが独立して変更制御でき、カウンタのカウント数の切換だけで簡単に他を変えないでオンパルスだけ、またはオフパルスだけを目的のパルス幅に設定でき、任意に広範囲に亘つて連続してオンパルスまたはオフパルスのパルス幅の制御発生ができ、加工条件に応じてもつとも適当するパルスを容易に発生でき、しかも、フリツプフロツプよりなるパルス発生回路の出力ゲートパルスによつて電子スイツチのオン・オフスイツチングが確実に行われるから安定加工ができるという作用効果を奏する(同一〇欄三三行ないし一一欄二行、甲第三号証一頁末行ないし二頁四行)というものであることが認められる。
三 取消事由に対する判断
1 第一引用例には本件審決の認定に係る記載内容が記載されていること、及び、本願発明と第一引用例記載の発明との構成上の相違点が本件審決の認定のとおりであることは当事者間に争いがない。
2 取消事由一に対する判断
(一) 第三、第四引用例に審決の理由の要点2三摘示に係る事項が記載されていること、及び、第三、第四引用例に示された技術は、従来型のマルチバイブレータにみられた、<1>波形が完全な方形にならない、<2>切換スイツチと切り換えるべき回路要素とを近接して配置しなければならない、という欠点を改良したものであることについては当事者間に争いがなく、更に、成立に争いのない甲第八号証(第四引用例)によれば、第四引用例には、「被加工材料、電極、希望する浸食性能、表面の品質、および写像精度(ならい精度)に応じて、インパルス周波数とインパルス幅を一定の限度内で選択的に変更できるようにインパルス発生器を設計し、かつ方形波インパルスを使用することが有利だと判明した。公知の解決法では、電気的インパルス発生器が、インパルス発生用とインパルス幅変調用にマルチバイブレータを有している。インパルス周波数および(または)インパルス幅を変更するためには、コンデンサ、抵抗またはコイルのような何らかの周波数を決定する回路要素を切り換える。このことは、インパルスの周波数を有する電流が流れる切換スイツチの使用を前提としている。インパルス周波数は、たとえば一ないし一五〇KHzの大きさにあるので、当然のこととして切換スイツチと切り換えるべき回路要素との間の導線に無視できない影響を与えるような比較的高周波数の交流が問題となる。従つて、この影響をできるだけ小さくおさえるためには、切換スイツチを可能な限り切り替えようとする回路要素の近くに配することが望ましいが、このことは、しかし、インパルス発生器の構造的組み立ての面で困難をもたらすことが多い。さらに、マルチバイブレータは、近似的に方形のインパルスしか発生できないという欠点をもち、エツジ(縁)が正確に垂直に上がらないまたは下がらない。これはとりもなおさず、インパルス幅が狭い場合、達成しようとする表面品質に不利な影響を及ぼすことになる。この発明の基礎になつている過程は、上記欠点を取り除き、かつ調節可能な周波数と変更可能なインパルス幅を有する一連の電気的方形インパルスを出力側で発生する公知の方法で火花ギヤツプに接続する出力と切換手段とを持つ電気的インパルス発生器を創造することにある。」との記載(甲第八号証一欄一〇行ないし二欄一〇行。同号証訳文一頁八行ないし三頁六行)の存在することが認められる。
以上の事実によれば、電子スイツチのオン・オフスイツチングにより電源の電圧を加工間隙に繰返し加工パルスとして供給するようにした放電加工装置において、電子スイツチのオン・オフスイツチングを行うためのゲートパルスを発生するゲートパルス発生器としては、マルチバイブレータによつて構成するものだけではなく、各種クロツクパルス源(マルチバイブレータをクロツクパルス源とするものも含む。)からのクロツクパルスを基にしてこれを逓減させた適当な周期のパルスを作り、この逓減周波数のパルスを単位としてある定められた周期をクロツクパルスの発振数に基づいて分割しその前半と後半のいずれかをオンパルス幅とオフパルス幅とに割り当てて電子スイツチのスイツチングを行う方式のものも本願出願前において公知であつたこと(なお、この方式のゲートパルス発生器は、成立に争いのない甲第七号証によれば、第三引用例に記載のものにあつては、所望の逓減周波数を有する出力を選択する選択器、選択された逓減周波数のインパルスから互いに同期する段状波形を発生する波形発生器及びこれら段状波形を選択的に組み合わせる選択装置等によつて周期をクロツクパルスの発振数に基づいて分割し、オンパルス幅とオフパルス幅とに割り当てるものであることが認められ、一方、第四引用例のものにあつては、当事者間に争いのない前記記載によれば、逓減周波数の周期をカウンテイング装置とフリツプフロツプよりなる手段によつて所定のオンパルス幅とオフパルス幅とに割り当てるものであることが認められ、クロツクパルスの発振数に基づいて逓減周波数の周期をオンパルス幅とオフパルス幅とに割り当てる方式自体は異なるものであるが、クロツクパルスの発振数に基づいて逓減周波数の周期をオンパルス幅とオフパルス幅とに割り当てる点においては共通しており、したがつて、これをマルチバイブレータからなるゲートパルス発生器に対比させて、「クロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器」というのが端的且つ適切な表現であると解されるので、以下、この表現を用いる。)、また、第四引用例には、放電加工における電子スイツチのオン・オフスイツチングを行うためのゲートパルスを発生するゲートパルス発生器をマルチバイブレータによつて構成したものは、<1>波形が完全な方形にならない、<2>切換スイツチと切り換えるべき回路要素とを近接して配置しなければならない、という欠点を有することが当業者間において広く知られており、これを克服するために、マルチバイブレータに代えて、同じゲートパルスを発生する点でこれと等価なクロツク発振数を基にしたゲートパルス発生器を採用することが開示されていることが認められる。
一方、当事者間に争いのない、本件審決の認定に係る第一引用例に関する記載(審決の理由の要点2一)によれば、第一引用例には、従来のマルチバイブレータによるパルス発生回路を改良して、電子スイツチのオンタイムとオフタイムを互いに独立に設定できるようにしたマルチバイブレータのパルス発生回路が開示されているものであるところ、同パルス発生回路は、従来型といわれるマルチバイブレータの回路に比べて改良されているとはいえ、マルチバイブレータを用いている点においては変わりはないので、第一引用例に特にその旨の記載はないが、マルチバイブレータからなるゲートパルス発生器が本来的に有する周知の前記<1>、<2>の欠点(第四引用例が示している解決の課題とした欠点)を有することは明らかである。したがつて、電子スイツチのオンタイムとオフタイムを互いに独立に設定できるクロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器が公知のものとして存在するのであれば(それが第二引用例に開示されていることは、後述する。)、第一引用例の場合において、第四引用例が示すマルチバイブレータからなるゲートパルス発生器が本来的に有する周知の右<1>、<2>の欠点を除去するために、改良されたマルチバイブレータからなるゲートパルス発生器に代えて電子スイツチのオンタイムとオフタイムを互いに独立に設定できるクロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器を放電加工装置に採用することは当業者の容易に想到し得る事柄であるということができる。蓋し、第一引用例における改良されたゲートパルス発生器が電子スイツチのオンタイムとオフタイムを互いに独立に設定できる点で第四引用例におけるゲートパルス発生器と異なるとしても、ゲートパルス発生器が電子スイツチのオンタイムとオフタイムを互いに独立に設定できる形式のものにあつてはクロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器を用いること自体に特段の技術的支障も見出しがたいから、マルチバイブレータからなるゲートパルス発生器が本来的に有する右<1>、<2>の欠点を除去するためにマルチバイブレータからなるゲートパルス発生器に代えてクロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器を採用することが第四引用例に開示されて、このことが公知となつている以上、第一引用例の場合においても、マルチバイブレータからなるゲートパルス発生器が本来的に有する右<1>、<2>の欠点を除去するために、クロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器を用いることを思い付いたうえ、後に述べる第二引用例により公知の電子スイツチのオンタイムとオフタイムを互いに独立に設定できるクロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器を改良されたマルチバイブレータからなるゲートパルス発生器に代えて採用することは当業者の容易に想到し得る事柄であるということができる。
(二) なお、原告は、第一引用例と第三、第四引用例とは課題を異にし、技術思想として別異のものであり、また、第三、第四引用例における技術は第一引用例によつて克服された技術をそのまま包蔵している技術であるから、第三、第四引用例の技術の開示によつて、当業者が、クロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器を第一引用例のゲートパルス発生器に代えて、これを使用しようという考えに到ることはあり得ない旨主張する。しかしながら、本件審決は、第三、第四引用例に記載されたクロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器を第一引用例のゲートパルス発生器に代えて使用することによつて本願発明を想到し得ると判断したものではなく、あくまで第二引用例に記載されたクロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器を第一引用例のゲートパルス発生器に代えて使用することによつて本願発明を想到し得ると判断したものであり、その想到容易性を判断する前提として、本願発明と同一の技術分野である放電加工装置の分野において、マルチバイブレータをパルス発生器とするものに代えてクロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器を使用することが本願出願以前に知られていたことを第三、第四引用例により認定したものであることは、当事者間に争いのない審決の理由の要点から明らかである。原告の前記主張は、第一引用例及び第三、第四引用例のみから本願発明を想到することの困難性を主張するものであり、第二引用例に記載されたクロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器を第一引用例のゲートパルス発生器に代えて使用することによつて本願発明を想到し得るとした本件審決の判断を前提とするものではないから、必ずしも当を得たものとは認められない。しかして、マルチバイブレータからなるゲートパルス発生器が前記<1>、<2>の欠点を本来的に有することが当業者にとつて周知の事項であつたことは前記のとおりであるから、右<1>、<2>の欠点を克服するという課題は、放電加工装置の分野においては一般的な共通課題であつたものと認められ、したがつて、本願発明においても右<1>、<2>の欠点を克服することは技術課題の一つとして当然に有していたものと認めるのが相当であり、かかる観点に立脚すれば、本件審決の判断に誤りがあるとすることはできない。
3 取消事由二に対する判断
第二引用例に、連続して出力を出すパルス発生源またはパルス発信器を設け、このパルス発生源等からのパルスをスタート入力によりカウントを開始させて、ダイヤルで設定可能なある設定数までカウントすると出力の出るカウンタを二つ設けているパルス発生回路が記載されていることについては当事者間に争いがないところであるが、成立に争いのない甲第六号証(第二引用例)によれば、第二引用例には、二台のカウンタを接続した回路(図9)の説明として、「二台のカウンタがあり、まず第一のカウンタが動作しカウントアツプすると続いて第二のカウンタが動作し、カウントアツプすると初期状態に復帰するものである。」との記載が存在し(二七頁右欄一〇行ないし一二行)、更に、右回路を繰り返し動作できるようにした、二台のカウンタを繰り返し動作させる回路(図10)の説明として、「繰り返し動作を行なわせるため第二段目のカウンタの出力を第一段目のカウンタ部のスタート信号としてフイードバツクしている。」と記載され(二八頁左欄四行ないし八行)、同回路図及び同回路によつて生ずる出力1、2の波形図が図10に記載されていること、これらの回路を理解するうえで参考になる記載として、「電子式カウンタの特徴は計数速度が速いこと、計数値があらかじめ設定された値に達するとカウントアツプ出力が得られることなどであるが、この特徴を用いて制御装置を構成するためにはカウンタの出入力回路に論理回路を組み入れる必要が生じてくる。」との記載(二四頁左欄一行ないし五行)、基本となる論理回路の一つとしてMEMORYがあり、MEMORY回路はセツト=リセツトフリツプフロツプともいう旨の記載(二四頁左欄末行ないし右欄八行及び二五頁左欄三三行ないし三五行)、「プリセツトカウンタは出力の型式に二種類あり、一方をA型、他方をB型と呼んでいる。A型とは計数値が設定された値に達すると一定時間のパルス出力(九〇mS)を生じ、計数回路は瞬時にリセツトされ引継いで計数にうつるもので、たとえばダイヤルを五〇に設定し連続したパルス入力を加えてやると五〇パルス目、一〇〇パルス目、一五〇パルス目など五〇パルス目ごとに出力を出す。」との記載(二五頁右欄一三行ないし末行)の存在することが認められる。
これらの記載によれば、第二引用例に記載された図10の回路は、制御装置を構成する回路で、二台のカウンタを設け、それぞれのカウンタの出入力回路にセツト=リセツトフリツプフロツプを組み入れ、且つ、これら二台のカウンタを繰り返し動作させる回路であつて、同回路に対してスタート入力が加えられると、パルス発生器の出力1のMEMORYはセツト状態となり、出力1に出力が生ずるとともに第一段目のカウンタが動作を開始し、ダイヤルにより任意に設定されたカウント設定数までカウントアツプすると一定時間のカウンタ出力が生じてパルス発生器の出力1のMEMORYはリセツト状態になると同時にパルス発生器の出力2のMEMORYはセツト状態となり、今度は出力2に出力が生ずるとともに第二段目のカウンタが動作を開始し、一方、出力1の出力は生じない状態になり、更に第二段目のカウンタがダイヤルにより任意に設定されたカウント設定数までカウントアツプすると再び一定時間のカウンタ出力が生じてパルス発生器の出力2のMEMORYがリセツト状態になると同時にパルス発生器の出力1のMEMORYがセツト状態となり、再度出力1に出力が生ずるとともに第一段目のカウンタが動作を開始し、出力2の出力は生じない状態になり、以下、順次この動作が繰り返されていくものであることが認められる。その結果、パルス発生器の出力1には第一段目のカウンタのカウント設定数に対応したN1のパルス幅と第二段目のカウンタのカウント設定数に対応したN2の休止幅をもつパルス出力が、パルス発生器の出力2には第二段目のカウンタのカウント設定数に対応したN2のパルス幅と第一段目のカウンタのカウント設定数に対応したN1の休止幅をもつパルス出力がそれぞれ生ずることが認められる。そして、前掲甲第六号証によれば、第二引用例にはこの回路の二つの出力をどのように使用するかについての記載がないことが認められるから、これら二つの出力の同時使用も可能ではあるが、二台のカウンタを相関連して動作させつつ出力については二つの出力のうちのどちらか一方のみを用いることも可能であると解するのが相当であり、第二引用例には、二つの各カウンタの出力のそれぞれに計二つの出力を相関連して利用することにより所定のオンパルス幅及びオフパルス幅を有するパルスをフリツプフロツプより発生させるパルス発生回路について記載されているとみることができる。
以上によれば、第二引用例の記載内容についての本件審決の認定に誤りはなく、第二引用例の技術を第一引用例のパルス発生器に代えてこれに応用することによつて本願発明と第一引用例記載の発明との相違点の構成を想到することは当業者において容易にできたものと認められるから、取消事由二は理由がない。
4 取消事由三に対する判断
第二引用例の技術を第一引用例のパルス発生器に応用することは当業者が容易に想到し得るものであること、第二引用例には所定のオンパルス幅及びオフパルス幅を有するパルスをフリツプフロツプより発生させるパルス回路について記載されていることについては、前記のとおりである。
ところで、前記本願発明の概要によれば、本願発明の作用効果は、時間設定回路のカウンタのカウント数の選択切換設定によつてパルス幅を簡単且つ広範囲に調整でき、また、電子スイツチのオン・オフスイツチングを確実に行うことができるというものであるが、これらの効果のうち時間設定回路のカウンタのカウント数の選択切換設定によつてパルス幅を簡単且つ広範囲に調整できるという効果は、前記のとおりの第二引用例記載の発明が有する効果そのものであり、また、電子スイツチのオン・オフスイツチングを確実に行うことができるという効果も、前記本願発明の概要によれば、フリツプフロツプよりなるパルス発生回路を出力ゲートパルスに用いたことによる効果であると認められるところから、パルス発生器としてクロツクパルスの発振を基にしたゲートパルス発生器を用いるものに共通の効果であると認められ、してみると、本願発明の作用効果は、第一引用例記載の発明と第二引用例記載の発明の結合によつてはじめて生ずる結合効果ではないから、第二引用例の技術を第一引用例のパルス発生器に応用することを容易に想到し得る当業者としては本願発明の右作用効果をも容易に予想し得るものであり、取消事由三も理由がない。
5 以上によれば、本願発明は、第一引用例、第二引用例、第三引用例及び第四引用例に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであると認めるのが相当であり、本件審決には原告主張のような違法は存在しない。
四 よつて、原告の請求は理由がないからこれを棄却することとする。
〔編注1〕本願発明の要旨は左のとおりである。
クロツクパルスを発生する発振回路、該発振回路の発生するクロツクパルスをカウントしてオンタイム及びオフタイムを設定するカウンタとオンタイム及びオフタイムを互に独立して設定するための前記カウンタのカウント数を切換設定する切換装置とからなる時間設定回路をオンタイム及びオフタイム用を別々にして二つ設け、該時間設定回路から出力するオンタイム(またはオフタイム)信号によりオフタイム(またはオンタイム)の時間を始めるよう別々に設けた前記二つの時間設定回路の交互動作を開始させる制御回路、該制御回路の制御によつて作動する前記時間設定回路から交互に出力するオンタイム信号とオフタイム信号とに対応するオンパルス幅とオフパルス幅を有するゲートパルスを発生するフリツプフロツプよりなるパルス発生回路、該パルス発生回路の発生するゲートパルスによつて加工間隙に並列接続した電圧源をオン・オフスイツチングする電子スイツチを設けてなり、前記電子スイツチによる電圧源のオン・オフスイツチングにより前記加工間隙に繰り返し加工パルスを供給するようにした放電加工装置(別紙図面一参照)。
〔編注2〕本件における図面は左のとおりである。
別紙図面一
<省略>
<省略>
別紙図面三
<省略>
<省略>
(他は省略)